情報を集める前に
何が分かれば、どんなことが決まるのかを考える
目標を明確にして、シンプルな判断基準をもっておく
考える価値のあることを選択できるフィルターを見つけておく
今まで得た知識を整理して、次に得た情報を納める「思考の棚」をつくっておく
ことが大事だ。情報が手に入る前から、想定に基づいて思考しておくことも重要。あらかじめ必要な情報が手に入ったときに、どんなことが分かるのかを想定していれば、すぐに気の利いた意見が言えるし、頭の回転が速い人だと思われるのだ。
【自分のアタマで考えよう】あらすじ
「知っている」と「考える」はまったく別モノだ。自分の頭で考えることは知識と思考をはっきり区別することからはじまる。
最初に考えるべき「決めるプロセス」。何かを決める時に一番始めにやることは「どうやって結論を出すべきなのか」を考えることである。意思決定プロセスがあれば、意思決定に必要な情報だけを集めれば良くなり、無駄な情報を集めなくてすむので情報収集に費やす時間を大幅に短縮できる。
考える力をつけるのに有効な勉強法は、考える時間を増やすことである。考える時間を増やすには、自分は今日1日でいったい何時間を考えることに使っただろう?と日々意識することが大切。1日30分だと分かれば、1日1時間へ、1日1時間と分かれば2時間へと、考えることに費やす時間を増やしていく。
知識とは他人が考えたことであり、思考とは自分で考えたこと。
「なぜ?」「だからなんなの?」と問うこと。情報、特に数字の情報を見た時に、まず「なぜ?」「だからなんなの?」と考えるのが重要だ。「なぜ?」は数字の背景を探る問いである。
「だからなんなの?」は未来を予測することである。
あらゆる可能性を検討するべきだ。人は何かを考える時に無意識に選択肢を排除してしまうことがある。分解図を使うと、すべての可能性を忘れず、網羅的に洗い出すことが可能になる。
比較は「縦と横に見る視点」が重要である。縦=時系列、歴史的な視点でものごとを見ること。横=他社比較、国際的な視点でものごとを見ること。判断基準はシンプルが一番
ものごとがなかなか決められないのは、選択肢が多すぎるのではなく、判断基準が多すぎるからである。
いくら選択肢が多くても、ひとつでも明確な判断基準があれば人はすぐに決断できる。
(省略)
【自分のアタマで考えよう】要点
- 情報収集の前にやること
- 情報収集のあとにやること
情報収集前にやること
- 意思決定のプロセスを決める
- 判断基準の取捨選択をする
- 自分独自のフィルターを見つける
- 思考の棚を作っておく
情報収集のあとにやること
- いったん知識と思考を分離する
- なぜ?だからなんなの?と問う
- あらゆる可能性を探る
- 縦と横に並べて比較する
- レベルをごっちゃにしない
- データはトコトン追いかける
- 視覚化で思考を深化させる
- 思考の棚に整理する
【自分のアタマで考えよう】感想
自分の頭で考える。考えるということについての本でためになるもだった。
「考えること」「思考」とは、インプットである情報をアウトプットである結論に変換するプロセスを指す。「考える」部分がインプット→アウトプットする作業に当たる。
特に重要なポイントは以下のこと。
① 知識と思考ははっきり分けること
② 「なぜ」「だからなんなの?」を問うこと
上司から「ちょっとは頭をつかえ!」とか言われて、そもそも頭を使うってなんだろ?って疑問に思った方。おそらく上司が言いたいのは根回しをしてくれということ。他人の気遣いができる人は基本的に仕事が早いしでできる人が多い。相手の言いたいことをかみ砕き、自分の解釈を加えてまず最後に「こうこうですね!」と伝えることだ。