企業で行われるコーチングは人材育成に用いられる手法が一般的。相手の話をしっかりと聞き、効果的な質問を投げかけ、相手に気づきを与え、主体的な行動を引き出すことを目的とする。
「目標達成に必要な思考と行動を促進」する役割があり、ビジネスだけでなくスポーツなどさまざまな場面で活躍している。
今回は人材育成のため企業で検証ではできないが、自分が部下を持ちいろいろと検索した結果コーチングを勉強しようと思ったい人に届いたら幸いである。
基本的にコーチングを勉強する方法は4つ。
「本で独学」「単発のセミナー・企業研修を受講する」「スクールで資格取得する」「コーチングをマンツーマン指導で受ける」
一番効果のあるものはマンツーマン指導。自分も学びながら血肉にできるのでいい。マンツーマン指導のものであればCoachEd(コーチェット)。
コーチングの意味と勉強する意味
コーチは相手に気づきを与えるモノ。
・新しい気づきをもたらす
・視点を増やす
・考え方や行動の選択肢を増やす
・目標達成に必要な行動を促進する
ための効果的な対話を作り出す。重要なのは、コーチがこれらを先導したり強制したりするのではない。相手が主体性を持ちながら実現に向けて頑張ろうと努力してくれることである。
コーチングは、有名な学者がつくり出した理論でも、特別に新しい考え方や技術ではなく。もともと人の力を自然にうまく引き出せるマネージャーや監督など、「ネイティブ・コーチ」と呼ばれる人々が行っているコミュニケーションや、うまくいっているチーム・組織でかわされているコミュニケーションを体系化したもの。
部下をコントロールするイメージではありません。部下にどういう気付きを与えるための質問の仕方や仕事をする意味で大義を気付かせたりすることが大事かもしれません。結局部下が受動的ではなく能動的になれば結果オーライ。そしてそのうえで大事なことである格の部分だけを伝え教えることがキーポイントかもしれません。
相手に気づきを与える流れ
1. 共感するスキル
2. 聞くスキル
3. 俯瞰のスキル
4. 比喩のスキル
5. 認知のスキル
6. 質問のスキル
7. フィードバックスキル
8. 提案する
9. 承認のスキル
10. 視点を変える
上記の10個のコトはただの相手を気付きを与えるための手段に過ぎません。大事なのは相手に伝わること。そして気づきどう行動をとるのかまずは自分が教えるのではなく見本となることです。
相手を気付き与えるための基礎固め
相手を認める3つのポイントがある。人は皆誰かに認めて欲しいと強く望んでいるわけですでもあるので具体的に相手の何を承認すれば効果的なのか。コーチングでは以下の3つを認めることで相手を承認する。
- 相手の存在を認める
- 相手の成長を認める
- 相手の成果を認める
相手の存在を認める
相手の存在を認めるとは相手に「ここにいていいんだ」「私は必要とされている」という安心感を与えること。
基本的に人材育成で悩んでいる場所の多くはまず部下を呼び捨てしていることが多い。そのうえで呼び捨てをして部下を成長させるのはよくない。まずは部下を呼び捨てにしないことである。
どんなに高い地位やポジションについている人であっても、「本当に自分でいいのだろうか、自分よりも他に相応しい人がいるのではないか・・」という不安を抱えているものだ。人は立場に関係なく自分の存在を認めて欲しいと切に願っている。
相手の成長を認める
相手の変化や、成長、進捗など、相手から受けた影響などについてあなたの気付きや思いを伝えることも承認すること。
人は基本的に褒められて伸びるタイプと怒ると頑張るタイプの2種類がいる。クリエイターの中には自分の納得のいく仕事ができないと無理という3つ目のカテゴリーがいるが多くの場合は上記の2つ。
人は他者から自分の変化について伝えてもらうことで自分の成長に気付く。これは言葉と言うよりは自分がお手本をまず見せること。相手の成長を承認するには普段から相手に関心を持ち、よく相手を観察することが必要だろう。
相手の成果を認める
人は自分が成し遂げた成果を認められたり、褒められたりすることで自信を育み、次への意欲を生むことができる。成果を認めるとは、相手が大きなことを成し遂げた時だけに行うことではない。
小さな変化。例えば服装がだらしなかったらまずは自分がお手本を見せその後相手が服装が変化したら褒めてあげるといいだろう。
終わりに
コーチングをこれから学びたいのであれば「コーチング・バイブル本質的な変化を呼び起こすコミュニケーション」という本をまず読んでみよう。
コーチングの大ベストセラー本。効果的なコアークティブ(協働的)・コーチングの方法が解説されている。
傾聴・直感・好奇心・行動と学習・自己管理というコーチングに必要な5つの資質について体系立てて学べるのが魅力。本書の構成に従ってコーチングの実例および実践的な演習に取り組めば、コーチング力は確実に高まる。まずはコーチングがどういうものか知ってそのうえでスクールやマンツーマン指導を受けるのもいいだろう。