体から溢れ出す生命エネルギー「オーラ」を自在に使いこなす力のこと。あらゆる生物がオーラを持っているが、それを使いこなせる念能力者はごくわずかに限られる。
常識では考えられない力を発揮できるため、念能力者は一般人からは天才や超人として特別視されている。また、ある分野で突出した力を持つ人物が、本人も自覚しないまま念能力を使っているケースは多い。
修行次第では誰にでも習得が可能で、動物や虫ですら可能。しかし悪用される危険があるため、念の存在は一般人には秘匿になっている。
念能力の扱い方


念の覚醒
オーラの溢れ出す穴「精孔」を開いた状態にすることで、念能力に覚醒する。目の精孔も開くため、オーラが見えるようになる。通常、人間の精孔は閉じていて、微弱なオーラしか出ていない上に垂れ流しになっている。当然オーラは見えず、念能力者の放つオーラも殺気や不気味な気配程度にしか意識できない。
つまり念の覚醒とは、「生命エネルギーが身体から出る穴である精孔を開くこと」だ。これにより、自身の持つ生命エネルギーをオーラとして自在に使うことが可能になる。
精孔を開く方法は2種類ある。「じっくり開く」か「強制的に開く」かだ。
精孔を開くには、座禅や瞑想でオーラの流れを体感しながら「ゆっくり開く」場合と、オーラを他人の肉体にぶつけて「無理やり開く」場合の二つの方法がある。キメラアントは暴力的に無理やり起こすことで、弱者を間引き、兵隊としての素質がある者を残す「選別」を行っていた。
通常、「無理やり開く」場合は上記のように非能力者に念能力による攻撃かそれに準する行為を行うことで強制的に精孔を解放させるが、この方法はオーラを持たない者にオーラをぶつけるわけなので非常に危険であり、場合によっては死もありえる。ウイング曰く「外道と呼ばれる方法」。
四大行
四大行とは、念の基礎的な活用方法で以下の4つがある。
「念」の四大行は「纏(テン)」「絶(ゼツ)」「錬(レン)」「発(ハツ)」の4つ
纏(テン)とは肉体から流れ出ている微弱のオーラを自身の周囲に留めること。絶(ゼツ)とは肉体から流れ出ているオーラを完全に断つこと。錬(レン)とはオーラを練り上げ通常時以上の量のオーラを生み出すこと。発(ハツ)とはオーラを自在に操る技術、念能力の集大成。オーラを活用して作り上げた念による特殊技、必殺技。
強化系・放出系・変化系・操作系・具現化系・特質系に大別されるのはこの「発」。才能と能力に関係性はあるものの、発現する能力は興味とも結びついており、才能と異なる分野に興味があると苦手な能力が発現することもある。
応用技として
『周(シュウ)』(纏・錬):物質にオーラを纏う。
『隠(イン)』(絶):オーラを見えにくくする。
『凝(ギョウ)』(錬):オーラを体の一部に集中させる。
『堅(ケン)』(纏・錬):「錬」の維持。
『硬(コウ)』(纏・錬・絶・発・凝):オーラを一点に集める。
『流(リュウ)』(凝):オーラ量を振り分ける。
『円(エン)』(纏・錬):オーラ覆う範囲を広げる
周(シュウ)とは自分の肉体以外にもオーラをまとわせ強化する。グリードアイランド編で「ゴン」と「キルア」は念能力の使い方を学んでいく。ビスケの修行は、スコップを周で纏いトンネルを掘るというものだった。周は基本技と比べ非常に体力を使うようで、ゴンとキルアも最初かなり苦戦していた。
隠(イン)とはオーラを見えづらくする。ヨークシン編では、クラピカとウボォーギンの戦闘が印象深いところ。「伸縮自在の愛(バンジーガム)」を「隠」で見えにくくし、相手の身体に付着させたり、占いの予言を「薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)」で上手に改ざんしたりと、奇術師を名乗るだけあって、ミスディレクションの技術と「隠」のコンビネーション。
凝(ギョウ)とは肉体の一部にオーラを集中させる。目に集中させるだけが凝ではなく、一部に集中させる行為すべてが凝。凝を使い、モンスターの弱点を見破ろうとするグリードアイランド編のゴンとキルア。相手の能力が分からない場合、凝で目にオーラを集めて戦うことは念戦闘の基本中の基本。怪しいと思ったらとりあえず「凝」だ。ビスケには凝を癖づけることを徹底的に叩き込まれていた。
堅(ケン)とは錬で自身の肉体を防御し続ける。グリードアイランド編での修行の一環として、ゴンとキルアは「ビスケ(ゴンキルの師匠「ウイング」のさらに師匠)」。ゴンでも最初は2分しか「堅」を維持することができなかったが、それなりの相手と戦うとなると30分は「堅」を維持する必要がある。
硬(コウ)は纏、錬、絶、発、凝すべてを複合した応用。ゴンの「ジャジャン拳のグー」やウボォーギンの「超破壊拳(ビックバンインパクト)」は硬の技術を使ったもの。
流(リュウ)はオーラの身体への配分バランスを調整する技術。身体を纏うオーラが100だとすると、攻撃時には拳に70、身体に30のオーラを配分することで、最低限の防御力は残しながら、強いパンチを放つことができる。
円(エン)とは点と錬の応用技。オーラを自身を中心として広げ対象物を感知する。優秀な能力者ほど大きく円を広げられるわけではなく、円の形状や範囲、特殊能力の付加には得手不得手がある。剣の達人、幻影旅団の「ノブナガ」でさえ半径数m程度。流(リュウ)とはオーラをスムーズに体の部分から部分へと移動させる。技ではなくオーラを扱うためのスキルのようなもの。
方便
念を習得しようとする不心得者をけむに巻くための方便。念ではなく燃として次の4つの心得を説く。点(テン)とは頭の中で目標を定める。舌(ゼツ)とは点で定めた目標を声に出す。錬(レン)とは思いを高める。発(ハツ)とは錬で高めた思いを行動に移す。
能力:系統
オーラには6つの属性があり、誰もが生まれついて、そのどれかに属している。
生まれ持つ系統が最も習得が早く、力が発揮できる。逆に相性の悪い系統ほど、扱いにくく覚えにくい。そのため、強化系に向いているからと言って絶対に特質系が使えないわけではない。各系統は円を描くようにして並んでおり、隣り合うものほど相性がいい。
『強化系(物の持つ働きや力を強くする)』肉体や武器の強化、流体の増加、感情の発露
『放出系(オーラを飛ばす)』念弾、憑念、瞬間移動
『操作系(物質や生物を操る)』他人の操作、命令の強制、特定の物質に能力を付加
『特質系(他に類の無い特殊なオーラ)』他人の能力を利用、記憶や生体情報、未来などの情報取得
『具現化系(オーラを物質化する)』特殊な武器の創造、念獣、念空間
『変化系(オーラの性質を変える)』炎や雷をオーラで再現、形状変化
戦闘において最もバランスの良い系統は強化系。系統は生まれつきの適性であり、自分では変えられない。「発」は自分で決めることができる。一度変な個別能力にしてしまうと取り返しがつかない。後天的に特質系に変化する場合がある。可能性が高いのは両隣の具現化系と操作系である。特質系の能力は特質系能力者にしか使えず、他の五系統の能力者では一切使用できない。無理をすれば強化系でも放出系・操作系のダブルを出したりできるが性能は劣ってしまう。強化系をそのまま極めた方が強い場合が多い。
中には念獣を出すこともできる。「発」の一種。複数系統を用いた複合技であり、自分のオーラをキャラクターや生物にして使役する。自動操作型と遠隔操作型がある。
自ら念能力に制約(ルール)を定めて、それを遵守すると心に誓う(誓約)と、爆発的な力を発揮できるようになる。制約が厳しいものであればあるほど念能力は強大化するが、術者の背負うリスクも大きくなる。
地道な修行で得られる「安定した力」とは真逆の「諸刃の剣」であるため、強力ではあるが非常に危険。そのため制約を使うには、相応の覚悟が求められる。
終わりに
水見式をハンターハンターでは自分の属する系統を知るための方法として紹介されていた。ハンターハンターが連載開始されると思うので今回は執筆した。オーラ別性格分析というのがある。
強化系(単純で一途)
放出系(短気で大雑把)
操作系(理屈屋・マイペース)
特質系(個人主義者・カリスマ性あり)
具現化系(神経質)
変化系(気まぐれでうそつき)