【歴史・冒険漫画】『片喰と黄金』ネタバレ感想|カルフォルニアで人々が白熱したゴールドラッシュが題材

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「片喰と黄金」は、ゴールドラッシュに沸く19世紀のアメリカを舞台にした冒険譚。19世紀中頃、アイルランドを襲った大飢饉によりすべてを失ってしまった少女・アメリアとその従者コナーが、人生逆転を夢見てアメリカのカリフォルニアを目指す物語だ。ウルトラジャンプ(集英社)にて連載され、単行本6巻まで集英社で刊行されている。

『片喰と黄金』ネタバレあらすじ

『片喰と黄金』1巻ネタバレ

1849年1月。アイルランドを襲った未曾有の大飢饉により、何十万人もの人々が餓死や免疫力不足の病死などで命を絶たれていきました。14歳の少女・アメリアの家も小さな農場を持っていましたが、立ち退きを迫られ、生き残った従者・コナーとともに浮浪児として暮らしていました。

そんななか、アメリカ合衆国で黄金が出たと聞きつけます。そこで、大富豪になるために、合衆国を目指すアメリアとコニー。娘をなくし生きる希望を失っていたイリルから乗船券を譲り受け、いざ合衆国へ向かいます。自分が大邸宅を建てたあかつきには、馬車一杯のお土産をもって遊びに来るようイリルと約束し、彼にも生きる希望を与えるアメリアでした。

いよいよ乗船すると、そこには同じように合衆国を目指す移民の人々が。劣悪な環境のなか、次々と命を落としていきます。アメリアたちと同じ寝床となり交流を持ったダラ・マリーもまた、例外でなく回帰熱で亡くなります。最後にアメリアに大事な手紙を託していました。

そうして、ニューヨークに無事辿り着くアメリアとコニー。そこで、最凶のギャングであるビル・ザ・ブッチャーに遭遇してしまう2人だったが。

『片喰と黄金』2巻ネタバレ

ニューヨーク最凶を呼ばれるビル・ザ・ブッチャー率いるギャング団につかまってしまったアメリアとコニー。

ブッチャーの右腕であるイライジャからブッチャーのアイリッシュ嫌いを治すための協力を依頼される。だがイライジャの罠で、ブッチャーを亡き者にするため、アメリアとコニーを利用していだった。ブッチャーが絞首刑にかけられる時、彼を救ったのはほかでもないアメリア。そのお礼に、ブッチャーから時計と地図を受け取るアメリアとコニー。こうしてニューヨークを離れ、ボルチモアへ向かうのでした。

ブッチャーの地図があまりにもわかりにくかったため、間違ってコニーアイランドへ行ってしまう2人。そこで、ジョンマンという頭もよく性格もよい漁師に出会います。彼からアメリカ合衆国がいかに広く、カルフォルニアがいかに遠いかということも教えてもらう。

ジョンマンと別れ、ニュージャージーまで船で移動し、馬車で移動しようと乗り合い馬車を探すアメリアたち。そこで出会ったのは、同じようにカルフォルニアで黄金探しに向かうマイルスを含む家出少年の一行だった。

『片喰と黄金』3巻ネタバレ

マイルスたちの馬車に乗せてもらいボルチモアへ到着したアメリアとコニー。ダラから託された手紙の送り主に会いにいく。本物のダラの親戚夫婦の家までたどり着いたら「瀕死のダラから譲り受けた」とウソをつくつもりでした。

本人たちを目の前にした瞬間、ダラの遺体から手紙を盗んだと告白してしまうアメリア。彼らはダラの妻の両親でした。思い切り頬を殴られたアメリアでしたが、5日間だけ部屋を貸してもらえることに。アメリアたちを悪者と思っていたダラの義父母たちでしたが、その人柄に惹かれ最後には親しくなる。

次に訪れる予定のカンバーランドまでの道の途中で運命的な出会いをする。旅の絵描きイザヤとの出会い。アメリアとコニーに興味を持ったイザヤは、気まぐれで協力してくれることになる。セントルイスのイザヤのパトロンのところで旅の支度をするため、アメリアとコニーは一足先に鉄道に乗って移動する。

『片喰と黄金』4巻ネタバレ

アメリアたちと鉄道に一緒に乗り合わせたセオドア・ジュダは、合衆国に大陸鉄道をひくことを夢みる天才技師。妻・アンナとも親しくなり、彼らも向かうカルフォルニアへ同行することになる。

イザヤとの約束を説明し、セントルイスのイザヤのパトロンの家にいく前に、ケンタッキーにあるモラレス邸でイザヤを待つことになった一同。初の鉄道に加え、蒸気船も乗り継ぎ、アメリア一行はケンタッキーへ。

奴隷州で、黒人が奴隷として冷遇されている場所でした。しかし、モラレス邸だけはほかと違い待遇もよく楽園のようだった。

モラレス邸で働く奴隷たちに、コナーは奴隷なのか聞かれるアメリアは悩みだす。答えの出ないまま、夜の散歩に出たアメリアでしたが、奴隷のロスと鉢合わせしてしまいます。彼はモラレス邸から逃げ出すところだった。

アメリアを人質に逃げるロス。アメリアがいなくなり大騒ぎになるモラレス邸の人々。無謀に探そうとするコナーを抑え、夜明けまで待つことになる。一方、アメリアはロスとともに、ひたすら歩き続ける。

『片喰と黄金』5巻ネタバレ

アメリアはモラレス邸を逃げ出した奴隷・ロスの人質となりますが、彼の話から奴隷制度のおぞましさを知ることに。一方、モラレス邸では、テッドやアンナがモラレスとアメリア救出について相談していると、奴隷の何人かがモラレスへ刃を向けだすのでした。そこへ、ようやくイザヤが到着。

翌朝、モラレスはテッドたちよりも先に奴隷狩りのもとへ行き、生死は問わずロスを捕まえることを依頼。モラレスの行動を危惧し、いち早く行動に移したのはイザヤでした。そして、コニーに弾の入った銃を手渡しをする。

オハイオまでたどり着いたアメリアとロスを見つけ出した一行。コニーが思わずロスへ銃を放つと、アメリアはロスを庇います。自分は撃たれつつも、ロスを逃がすアメリアでした。

目を覚ましたアメリアを看病していたのはイザヤでした。今のアメリアを見て動揺するだろうコナーとはセントルイスで合流する予定にする。アメリアの体調も万全でない中、オハイオ州のシンシナティへ向かうアメリアとイザヤ。旅の仲間集めを始めると、元教師のエリ・ブルームフィールドと出会うのでした。

この巻には、番外編としてカイルの物語も掲載。ここでようやくカイルの顔が見られます。必読のエピソードだった。

『片喰と黄金』キャラクターまとめ

アメリア・オニール

本作の主人公。アイルランド人で14歳の少女。疫病で両親をなくし、祖父と農場を守っていたがその祖父も亡くなる。カリフォルニアで黄金が発見されたことを知って、アメリカ大陸へ渡り黄金を掘り当て大富豪になることを決意する。

コナー・ボウエン

アメリアの従者。アメリアのすさまじい決意にひたすら尽くしていく。強い信頼関係で結ばれている。アメリアと同じく家族をみな失い、ともにアメリカ大陸へ渡ることに。体は大きく力も強いが、心が優しく人を傷つけることができない。

カイル・ボウエン

コナーの弟。ボウエン家の養子のため血のつながりはない。生活困窮を理由に、前の養子先から売られてきた。アメリアやコナーの優しさが怖くて逃げだしてしまう。家に戻った頃には、アメリアが衰弱で死にかけていたため、自らが犠牲となる。

ダラ・マリー

アメリアが合衆国へ向かう船の中で出会う男性。ダラ・マリーは偽名で、すでに死んでいた別人のダラの手紙をそのまま自分のものにして、アメリカで保護してもらう予定だった。しかし、アメリカに生きて上陸することはなかった。手紙をアメリアたちに託す。

ビル・ザ・ブッチャー

ニューヨークを仕切る最凶のギャング。たまたま出くわした際に、誤ってアメリアが頭突きをしてしまう相手。仲間の裏切りで絞首刑になるところをアメリアに助けられることに。

ジョンマン

日本ではジョン万次郎で知られている。アメリカではジョンマンと名乗っていた。14歳の時、乗っていた漁船が難破し、アメリカの船に助けられる。航海術諸々を学び、アメリカで捕鯨の漁師をしていた。

イザヤ

謎多き旅の絵描き。長髪で三つ編みをしている。他人への興味がない。各地にパトロンがいるため勝手気ままに過ごしているが、アメリアやコナーに興味を持ち、一団を作ることを提案。もし興味が無くなったら殺すという約束をする。

セオドア・ジュダ

大陸横断鉄道を実現する夢を持つ若き天才技師。その夢に妻のアンナをつき合わせまいと逃げていたが、最終的には自分の夢のためについてこさせる。アメリアたちとともに、カリフォルニアを目指す。

アンナ

セオドア・ジュダことテッドの妻。テッドのよき理解者。教養もあり、対人能力にも優れ、理解力もあり、意欲も力もある最強の妻。アメリアとも親しくなる。

エリ・ブルームフィールド

アメリアの一団に引き込まれてしまう元・教師。非常に常識的な大人で、情報収集や情報整理の能力に長けている。アメリアたちに出会い、大金を手に入れ学校を作るという夢を公言する。

『片喰と黄金』読んだ感想

1849年、アイルランドで起きた大飢饉により生活が崩壊し、アメリカでのゴールドラッシュに一攫千金の夢を見る少女と従僕の物語。

とにかく魅かれたのがこの主人公アメリアのキャラクター。かなり過酷で残酷な現実を見せつけられる物語の中でも、とても子供らしく明るくしかし気丈に振る舞う。意外にも悲壮感を漂わせない。だからこそ、より現実の辛さが浮き彫りになっていてとても引き込まれた。

安宿でふたりで飲んだコーヒーのシーン、すごく沁みた。ギャング絡みで絶体絶命。

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